このコラムでは、股関節の痛みの原因から治し方の秘訣まで重要ポイントを具体的に説明します。

股関節の痛みに悩み、病院で手術を勧められた方、整体、カイロプラクティックで治らない方、手術は避けたい方、股関節だけでなく腰痛、肩、ひざの痛みなど、からだのさまざまな部分の痛みを抱えている方で、根本的な股関節の痛み解消法を知りたい方はぜひ読んでください。

医師やプロの治療家が読んでも学びが多いと思います。なぜなら、患者さんの体にメスを入れず、手術や手技に頼らず股関節の痛みを改善する方法が分かるからです。

「何をしてもダメな、股関節痛をなんとかしたい」
「手術を勧められたけれど、手術はしたくない」
「仕事ができないほど股関節が痛い・・・」

股関節痛で悩んでいる人は多くいますが、
股関節痛の本当の原因と股関節治療のポイントがわかれば、
補助器具や手術、薬に頼ることなく股関節痛を治せることがわかります。
大切なポイントは繰り返してお伝えしますので、
股関節痛の原因と解消方法をすぐに理解して頂けます。

股関節が痛くて病院に行くと、
通常、医者は股関節のくぼみとそこに入っている大腿骨の頭のあたりを診察します。(いわゆる股関節の診察)
腫れがあったり、軟骨に問題があれば、関節炎と診断を下します。

しかし、この腫れがある状態は、
通常は体としては自然な反応で病気ではありません。(リウマチなどの病気は除きます)
股関節のくぼみにはまっている大腿骨の頭と、
それを受ける股関節の内側は、軟骨でおおわれています。

体は、滑膜(かつまく)という細胞膜から、滑液(かつえき)を
潤滑剤・栄養剤として分泌して軟骨・関節を守っています。
一般の関節炎とは、股関節に普段とは違うまさつや刺激が加わり、
滑膜が炎症を起こして、この滑液が増え、
外から見るとはれたようになることなのです。

滑液が多く分泌される理由は、
肩、ひざ、足首の関節と、股関節との正しい配列がくずれ
股関節とのバランスを失った大腿骨の頭の部分が、
今までにない回転をして、股関節の内側にぶつかって、
軟骨がすり減ってしまうのを防ぐためです。

つまり、関節を守るために、体が行う自然な反応ですから、
病気でもありませんし、年齢にも全く関係がありません。

ただし、股関節がアンバランスなままの状態で歩くと、
正常に機能しているときの10〜20倍もの力が股関節にかかります。
それは体重の約3倍にもなるといわれています。

体重60キロの人ならば、歩くたびに180キロもの重さの衝撃が
股関節に加わることに。

このような状態で、何年にもわたって関節がこすられると、
軟骨は削り取られ、ほとんどクッションがなくなってきます。
バランスが崩れた股関節に圧力が集中し、
より大きなダメージを受けるようになると、
激しく痛み、関節を自由に動かせなくなってしまうのです。

また、削られた軟骨のかけらが、関節の動きまで妨害しはじめてしまい
歩くこともままならなくなってしまいます。

2.現代医学の対処法とエゴスキューの考え方

現代医学では、股関節の関節炎は生まれつきの構造の弱さ(臼蓋形成不全や先天性股関節脱臼)や、加齢などさまざまな原因があり、いったん軟骨がすり減ると軟骨は再生しないとされています。
そして、痛みを止めるためには、痛み止めの薬や注射などの対症療法が行われ、効果がない時は軟骨が減ってしまった股関節の取り換え(股関節置換術)や、骨盤、大腿骨の骨を切ってバランスを整える(骨切り術)をするしかないと、手術を勧められます。

この手術では、大腿骨の頭を削ってセラミックや金属、プラスチックでできた新しい球関節を入れますが、手術に2~3時間、その後リハビリテーションに何カ月もかかります。

また毎年検診をして様子を見ながら、約20年で人工関節の耐用年数がきて、再手術をして関節を取り換える必要が出てくることもあります。この間、痛みはとれているかもしれませんが、しゃがんだりする動作ができないなど、いつも人工関節の脱臼や、ばい菌感染を気にしながらの生活になります。

しかし、人工関節の手術をしたとしても、
そもそも股関節が歪んだ原因は残ります。

筋肉や骨格が今までと同じようにアンバランスのままだと、
最初は痛みがなくなっても、いずれ痛みはひざや腰など、他の関節にでてきます
すると医師は、また同じように、使い過ぎ、加齢によるものなどと部位部位ごとに同じ考え方で診断、治療をし、治らなかったら「手術をしましょう」となります。

さらに、股関節の周囲の筋肉の痛みも、以前より悪化してしまうことがあります。

手術後、体を動かさないようにすることで、再手術を先延ばしにしようとする人もいます。しかし、人間の体は本来「動くためにデザインされている」ので、動かなければ、体の全体機能が低下していき、呼吸器系、神経系、消化器系、循環器系などの働きもすべて落ちていってしまうのです。

たとえば、傾いてしまった家を補修するのに、
傾いた床だけを水平にすれば、家の傾きはなくなったと言えるでしょうか?
エゴスキューでは、体のどこかに痛みが出るのは、体のバランスが崩れている合図だと考えます。股関節に痛みがあれば、あなたの体がどのようにバランスを崩しているのかを見て、体全体のバランスを整えていきます。

体が本来の自然な状態になれば、股関節への負荷が適正になります。
股関節の痛みが原因で、体全体に広がる、肩の痛み、ひざの痛み、腰痛などの複数の痛みも、あなたの体全体のバランスが整えば、同時に解消していきます。

現代医学では、患部だけしか見ていません。だから、原因がよくわからなく、治療もうまくいかないのです。
これは腰痛の85%が原因不明と言われて、腰痛難民が何百万といる理由と同じだと思われます。

腰痛なら腰、股関節痛なら股関節、ひざ痛ならひざと、
現代医学では専門化が進み、患部のみに注目してしまっているのです。
しかし、私たちの体は、すべてがつながっています。
すべてが連動しているから動けるのです。

体のパーツだけを見ていたら、本当の原因が見えなくなってしまいますので注意が必要です。

3.股関節痛の改善事例

さて、ここからは本当に、体のバランスを整えることで、痛みを解消することができるのかについて、事例をいくつかお伝えします。

始めに、変形性股関節症に悩まれていた佐藤幸子さんの体験談をご紹介します。

佐藤さんは、もともと股関節の形状が悪かった上に、出産にともなう体重増加が負担になり、産後は、赤ちゃんを抱っこするだけで激痛に襲われるようになったと言います。

イスに座らないと料理ができなくなり、仕事でも思うように動けないなど、生活に支障が出るようになったことで、医師から手術を勧められ関節を温存する骨切り手術をした経験の持ち主です。

手術後、つえや補助器が手放せない状態に。

佐藤さんは手術は無事に成功したものの、術後のリハビリが思うように進まず、プールに行ったり、整体やマッサージに通ったり、機能回復に良いと言われることは何でも実践。

しかし、どれも根本的な痛みの解消には結びつかなかったどころか、手術をしていない側の股関節も痛くなり、おまけにひざ痛や腰痛で悩むようになってしまうのでした。
いつの間にか、つえや歩行補助器が手放せなくなってしまいます。
そんな状況のとき、エゴスキューを知ることになります。

エゴスキューの考え方を学んだことで、股関節が悪いのに、腰痛や膝までも痛くなったり、手術したのに、筋肉が痛んだりした理由が、体のゆがみと機能できない股関節をかばおうとしていたことだと体で理解されていきました。

そして、エゴスキューのエクササイズを家事の合間に1日30~40分続けられ、わずか1ヶ月で股関節痛が消えたのでした。すると、腰痛やひざ痛も、潮が引くように消失。2ヶ月後には、それまで片時も手放すことができなかったつえが必要なくなりました

佐藤さんの大変な時期を知っている友人たちからは、「幸子さんがつえ無しで歩いている!」「幸子さんが走っている!」といちいち驚かれたそうです。それほど私とつえは一体だったとう佐藤さん。まさに奇跡の回復だと喜ばれています。

次は、臼蓋形成不全による「変形性股関節症」(左足)と診断され9年
医者からは手術を勧められていた後藤由紀子さんの体験をご紹介します。

後藤さんは、痛み止めの薬がないと不安な毎日を過ごし、医者からは当然、手術を勧められていたそうです。

そんな中、手術をやらずに良くなる方法があるのなら、試してみたいと思われ、エゴスキューの個人セラピーを受講されます。コースを終了した頃、整形外科を受診した際に撮ったレントゲン写真で、半年前に撮影した物と明らかに違い
先生からは「どこかで手術したの?」「不思議だね」と驚かれます。

潰れかかった股関節が、まるで再生するかのように付け根の部分にうっすら隙間が出来ており、医師も驚くほど股関節が改善したのでした。

まだまだ事例はありますので、その他、股関節の改善例はこちらでご覧ください。

4.体の要となる、骨盤と股関節の重要性を知ろう

骨盤は、人間の上半身と下半身を体の真ん中でつなぎ、バランスをとりながら、腹部と骨盤内にある大切な臓器を守っています。そのため、人間にとっては、もう1つの”脳”といってもいいくらい大変重要なものです。
その骨盤の中でも股関節は、要となる場所で、股関節のくぼみの中に大腿骨の頭(大腿骨頭)が入ることで、体の上部と足をつないでいます。
股関節は、筋肉と骨格のバランスを保つうえで、中心的な役割を果しているので、ここに問題が起きると頭から足先までの全身に強く影響を及ぼします

非常に大切な関節なのですが、ほとんどの人はそのことを理解していません。
そして、近年、股関節の痛みを訴える人が増えてきていますので、注意が必要です。

5.磨り減った軟骨も再生する

一般的には、軟骨がなくなると元には戻らないと考えられていますが、これは間違いです。
体の組織のなかで、軟骨の組織だけがどうして再生できないことがあるのでしょうか。

スウェーデンの実験で、健全な状態では、軟骨もほかの組織のように再生成長できることが証明されています。さらに、スポーツ医学の臨床医は、適切なトレーニングをすれば、軟骨の密度や衝撃を吸収する能力が増すことも認めています。

また、そもそも軟骨がすり減ったり、痛みが生じるのは、あなたの体に歪みが生じているからで、これを正しい位置に戻さない限り、根本的に解決することはありません。

では、どうやったらその歪みを元に戻すことができるか?
歪みが起きる原因は、骨格を支えている筋肉が正しく働いてくれていないからなのです。

エゴスキューは、筋肉が本来の力を発揮して、正しく機能するように再教育するエクササイズです。筋肉が機能すれば、骨格が正しい位置になり、関節も正常に動くことができる。すなわち、痛みも改善されるのです。

股関節の手術してしまった人でも大丈夫!
手術をしてしまったといっても、遅すぎることはありません。
股関節置換手術を受け、手術後の理学療法を終えた人にも、
エゴスキューメソッドはとても有効です。

おそらく、あなたの股関節は、筋肉と骨格のバランスがくずれ、
歪みで正常に働かなくなったのが原因で「悪く」なっただけなのです。

ですから、ほかの問題が起きる前に早急に、
股関節、肩、ひざ、足首の関節を正しい位置に戻してください。

体の根本を改善するのですから、今からでもまったく遅くはありません。

そうしないと、また、あなたの主治医は、もう一方の股関節、あるいは、
ひざ関節を人工関節に取り換えるように言い出すことでしょう。

手術を選び、日常生活で股関節の脱臼などを気にしながら、20年後にまた手術をするか、
あなたの自身の体のことを考え、股関節の痛みの根本原因から痛みをすっきり解消する確かな方法を選ぶかは、あなた次第です。

ここまで読まれたあなたは、正しい選択ができると信じています。
いつまでも健康で楽しく、後悔のない人生を送りませんか?



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監修:大西 誠一先生(おおにし・せいいち)
おおにし整形外科医院院長

1973年生まれ。奈良県立医科大学卒業。
同大学附属病院にて研修医終了後、
整形外科勤務医として複数の病院勤務をへて、
2012年におおにし整形外科医院を開院。

日本整形外科学会専門医、
エゴスキューユニバーシティ認定姿勢調整スペシャリスト。
著書:「腰・ひざ・肩の痛みが消える!エゴスキュー体操DVDブック」