黒崎 浩子さん(51歳、新潟県)
【インストラクター「ルーシーダットン」、「フェイシャルヨガ」、
「エゴスキュージャパン協会認定Eサイズトレーナー」】
私がエゴスキューのことを知ったきっかけは、ルーシーダットン(タイ式ヨガ)のインストラクターをしているときに、受講生で膝に痛みを抱えている方が、ご自身の膝を叩かれているのを何度も見ていて切なくなり、何か良くなる方法がないかと探していた時でした。
同じルーシーダットンのインストラクターのキミイさんに誘われ、まず、エゴスキューのグループ講習に参加しました。エゴスキューをした最初の気づきは、他の講習との疲労感の違いでした。
他の講習会は、終わったあと、必ず疲労感たっぷりで帰宅します。しかし、エゴスキューは、講習に参加し、エクササイズなどを実践しているうちに体が整うので、講習に参加した後、超元気になって、疲れず帰ってきたのです。
これはいいと確信し、翌朝にはキミイさんとエゴスキューの認定Eサイズトレーナーになろうとお話しし、二人で共に頑張りました。
私は、30代前半頃から利き手の右手が震えるようになり、外でご飯を食べるのを避けるようになりました。震える手が気になり、楽しめないからです。手の震えは不定期で、左手を添えても止まらず、なかなか口まで無事に持ってこられない箸を避け、左手でスプーンやフォークを使いました。
手の震えはどんどんひどくなり、蕎麦はへぎからとってつけ汁につける、そして口に運ぶという動作が困難になりました。蕎麦に絡んだ汁が震えでピンピンはねて服も机も汚れ、食べるどころじゃなく、箸で長もの食べるのをやめました。
36歳の時に、乳がんを患い、採血する機会が増え、血管が確認しやすい右手からの採血。全く緊張もしていないし、恐怖感もないのに、毎回苦手な右手はブルブル大きく震え、看護師さんに「怖がらなくていいんですよ。」といつも励まされていました。
情けなくなり、どうにかならないかと神経内科を受診しました。医師に父が40代中頃から震えていたとお話しし、本態性振戦と診断され、「遺伝の人は早く出て、薬を飲めば止まるけど、飲まなくなるとまた震える」と説明されました。服用は選択せず、症状を受け入れというか諦めていただけですが、気にしないことにしました。
他にも、25歳くらいから飛蚊症があり、目の前をいつも糸くずみたいな物が漂い、糸くずのようなものはどんどん増え、このまま加齢共に目の病気になると諦めていました。
34歳の時には、左耳が突発性難聴になり、以後ずっと誰かが鳴っていて、首こり、肩こり、頭痛にも悩まされ、目がかすみ、目薬をさしたいけれど、凝りがひどくて上を向くのが困難で、壁や椅子の背もたれで頭を支えて目薬をさしました。風邪や体調不良、頭痛、首の筋違いで回らないなどはしょっちゅうで、極端な寒がりでものすごく厚着をしていました。
突発性難聴をきっかけに整体に行くようになりましたが、行って帰ってくると、一時的に凝りと耳鳴りはなくなるものの、しばらくするとまた元通りの繰り返しで、いつまで続くのかなと思い、行くのをやめました。
右膝は、畑で気をつけて動いていないと痛みが続き、お尻から足にかけての鈍痛にも悩まされ、肩は痛みがあったので、戸の開け閉めに注意を払っている状態でした。
40代になると、手指の関節が痛みはじめ、整形外科を受診しました。腱鞘炎と診断され、原因は使いすぎとのことで、織物などの手作業をやめました。それでも痛みがあり、畑作業が手を使いすぎるのかなと冬を待ちわび、冬に治ることを期待しました。
しかし、冬期休業で畑がなく、手を休めても腱鞘炎は治らず、良くなったり、悪くなったりの繰り返しでした。手荒れも爪の際のところが割れ、手当てをしてもひどかったです。
講習会に参加後、他の講習との疲労感の違いの次に気づいたのは、耳鳴りと飛蚊症です。
いつも鳴っている誰かがいない。目の前に漂っていた彼らもいなくなり、視界が明るくなっていました。
さらに、腱鞘炎もいつの間にか再発しなくなり、諦めていた織物も再開し、気が向いた時に楽しんでいます。
右膝も肩も気をつけてなくても痛まなくなり、お尻から足の裏側にかけての鈍痛からも解放されました。
そしてある時、仲間とラーメンを食べている自分に気づきました。あれ?手が震えていないと。
毎年行っているフジロックフェスティバルでの行動も変わりました。エゴスキューを始める前は、1ステージずっと立って聞いていたくても、立っていると腰が痛くて、どうしてもずっと立って聞いていることができず、座れるところにいました。
しかし、今は、立っていても辛くならず、会期中ずっと楽しめるようになりました。
疲れず、丈夫になりました。人混みに行って帰ってきても風邪を引かず、新幹線や高速バスに乗るのも怖くなくなり、体調を崩してレッスンをお休みしなくても良くなりました。
エゴスキュー体操をして、いろいろ諦めていた後ろ向きの自分がいなくなり、体だけでなく心も変わりました。痛みや心配がないと行動も考え方も変わり、人生も変わります。体に良いことをすると、体は素直に反応してくれます。
エゴスキューは誰でも楽しめる体操です。頑張らずにできる範囲で楽しんで続けていただくと、それまで受け入れて諦めていた痛みや不調がいつの間にか解消しています。
年を重ねていくことが楽しみになり、将来に対する不安もなくなります。
自分で行ったことは自分にギフトとして返ってきます。自分を見捨てないで、変化を楽しんでいきましょう。